樹木の概要

クロキ

  • 樹種(じゅしゅ):クロキ
  • 学名(がくめい):Symplocos lucida
  • 漢字(かんじ):黒木
  • 分類(ぶんるい):ハイノキ科ハイノキ属
  • 分布(ぶんぷ):関東以西の本州、四国、九州にかけての海岸近くの低山地やトカラ列島
  • 形態(けいたい):常緑広葉小高木
  • 樹形(じゅけい):卵形
  • 樹高(じゅこう):5~10m
  • 雌雄(しゆう):雌雄同株
  • 花(はな):3月(秋にも咲くこともある)
  • 実(み):11月/1~1.5cm(長さ)
  • 特徴(とくちょう):シイ林域の沿岸域に生育する。葉の上半分の縁にギザギザ(鋸歯)があり、若い枝は緑色で稜がある
クロキ
クロキの精霊:灰染めのルシーダ

クロキの話

クロキはハイノキ常緑広葉樹じょうりょくこうようじゅで、照葉樹しょうようじゅです。クロキがぞくするハイノキ多様性たようせいたかく、世界せかいに250種類しゅるい日本にほんだけでも20種類以上しゅるいいじょう分布ぶんぷしています。

クロキは、あたたかくて湿気しっけのある場所ばしょこのみ、乾燥地かんそうちではそだちにくいです。

クロキの樹形

クロキを観察しよう!

クロキは、みきくろいから「クロキ」というになったというせつもありますが、実際じっさいしろみがかった灰褐色はいかっしょく樹皮じゅひおおく、あまり黒色くろいろにはえません。しかし、あめにぬれるとくろさが目立めだちます。

また、本来ほんらいくろみきですが、地衣類ちいるい付着ふちゃくしてしろっぽくえているというせつもあるようです。

通説つうせつでは、枝葉えだはやしたあとにできる灰汁あく染料せんりょうにしてくろめたことに由来ゆらいするともいわれています。

たかさは10メートルほどで、わかえだ緑色みどりいろで、無毛むもうです。互生ごせいです。

クロキだが樹皮はあまり黒くない

光沢こうたくがあるクロキの

上半分うえはんぶんへり波型なみがたあさいギザギザ(鋸歯きょし)があり、わかえだ緑色みどりいろで、りょうはいっています。

クロキの楕円形だえんけい革質かくしつ表面ひょうめんには光沢こうたくがあります。さきはややにぶとがっており、基部きぶはくさびがたになっています。

葉は厚め、表面には光沢がある。縁に波型の鋸歯がある

しべが目立めだ雄花おばな

クロキは、春先はるさきにハイノキとおなじようなしろ薄緑色うすみどりいろはなかせます。

また、かぶによってはあき色違いろちがいの紫色むらさきいろはなかせるという風変ふうがわりな性質せいしつっていますが、はるはな正常花せいじょうかで、あきはな奇形花きけいかとされています。

はなかおりです。はなにはほとんど花柄かへいがなく、葉腋ようえき)にはな密集みっしゅうしてきます。花冠かかん直径ちょっけい8ミリほどです。しべは多数たすうあり、花冠かかんよりながく、よく目立めだちます。

開ききった花は、ハイノキの花に似ている。 春の開花は3~4月 長い雄しべが目立つ
花柄がなく、葉腋に密集するクロキの花

クロキのつぼみ

ねんに2回花かいはなくことがあることと、はるはなつぼみは、前年ぜんねんあきにできていることから、一年いちねんじゅうつぼみけているかのようにえます。

クロキの花の蕾。開花が近づくほどに白くなる

青黒あおぐろじゅく果実かじつ

果実かじつ楕円形だえんけいなつわりごろから目立めだちはじめます。ながさ1~1.5cmほどで、はじめは緑色みどりいろですが、11月頃がつごろになると青黒あおくろじゅくします。

でき始めの果実は緑色

クロキと人とのかかわり

染料せんりょうとして

ハイノキは、その名前なまえのように枝葉えだはやしたはいを、染料せんりょうなどに利用りようし、いろ定着ていちゃくさせます。釉薬ゆうやくとしても利用りようでき、多様たよう使つかかたがあるのグループです。

染料として利用するのは実ではなく、枝や葉の灰汁

クロキクイズ

クロキのみきはどれでしょう?

正解!

クロキのみき

クロキは、みきくろいから「クロキ」というになったというせつもありますが、実際じっさいしろみがかった灰褐色はいかっしょく樹皮じゅひおおく、あまり黒色くろいろにはえません。しかし、あめにぬれるとくろさが目立めだちます。

本来ほんらいくろみきですが、地衣類ちいるい付着ふちゃくしてしろっぽくえているというせつもあるようです。

通説つうせつでは、枝葉えだはやしたあとにできる灰汁あく染料せんりょうにして、くろめたことに由来ゆらいするともいわれています。

残念!

クロキのみき

クロキは、みきくろいから「クロキ」というになったというせつもありますが、実際じっさいしろみがかった灰褐色はいかっしょく樹皮じゅひおおく、あまり黒色くろいろにはえません。しかし、あめにぬれるとくろさが目立めだちます。

本来ほんらいくろみきですが、地衣類ちいるい付着ふちゃくしてしろっぽくえているというせつもあるようです。

通説つうせつでは、枝葉えだはやしたあとにできる灰汁あく染料せんりょうにして、くろめたことに由来ゆらいするともいわれています。

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